イーロン・マスク氏の火星移民構想

イーロン・マスク氏が有人火星飛行、それも巨大なロケットを使って巨大な宇宙船を打ち上げ、火星に自立した文明を築く、まさに「火星移民」とも言える構想について明らかにしたのは、2016年9月のことだった。

その根底にあるのは、戦争や疫病、小惑星の衝突などで、地球が滅びることへの備えである。たとえ地球が滅んでも、火星などに移住していれば、少なくとも人類という種は生き続けることができる。突拍子もない構想に思えるが、実は根源的かつ、唯一無二の解決策でもある。

この火星移民構想を実現させるため、マスク氏は大きく4つの鍵となる要素を挙げている。

ひとつは「完全に再使用できるロケットと宇宙船」である。

もうひとつは「地球周回軌道での推進剤補給」である。

そして、この推進剤の補給と同じくらい重要なのが「火星での推進剤の現地生産」である。

最後が「最適な推進剤の使用」である。

そしてマスク氏は、これら4つの要素を踏まえ、実際に火星移民を実現するため、巨大なロケットと宇宙船を開発することを明らかにした。

2018年9月には、ZOZO前社長の前澤友作氏と、BFRを使った月飛行旅行を実施することを発表するとともに、設計も再度変更された。そして現在では、宇宙船は「スターシップ(Starship)」、それを宇宙空間へ打ち上げるロケット(ブースター)は「スーパー・ヘヴィ(Super Heavy)」と呼ばれている。

https://news.mynavi.jp/article/starship-1/

イーロン・マスクが考える火星移住計画

「人類が辿る道は2つしかない。ひとつは地球に永久に残って滅亡を待つこと。あとひとつは多惑星に住める種になることだ。」

SpaceX創業者イーロン・マスクが国際宇宙会議でこのように語り、火星移住計画の詳細を明らかにしました。

計画では火星に1回200人×1,000回に小分けにして人類を送り込み、植民化します。完全自給自足の文明が火星上にできるまでには、だいたい40年から100年かかるとのこと。気になる予算は、ざっと100億ドル(約1兆円)もあれば間に合うのだそう。1兆円ものお金についてもイーロン・マスクは、「個人資産はほかに特に使いたいこともないので、多惑星型生命体の実現にできる限り投じていきたい」と意欲満々。

https://www.lifehacker.jp/2016/10/161001gizmodo_mediagene.html

目標は2050年までに100万人を火星に送ること

米国時間1月16日の夜、マスク氏はTwitterにおける一連の質問に対してStarshipの詳細と火星にコロニーを建設するというマスク氏の目標を達成するために、Starshipが担う役割について語った。

マスク氏は人類が火星での居住を確立し維持するために、Starshipが年間何メガトンもの積み荷を何度も火星へと送り届ける必要があると繰り返した。最終的には年間100機のStarshipsを建造し、今後10年間で合計1000機のStarshipsを製造したいとマスク氏は言う。これによりStarshipsは年間100メガトンもの積み荷の運搬が可能になり、乗客なら約10万人を地球と火星が最も近づいた際に送ることができる。公転の関係で地球と火星は約2年に1度、最接近する。

別のツイートへのマスク氏の返答によれば、SpaceXの最終的な目標は2050年までに100万人を火星に送ることだという。さらにその費用を十分に下げることで、「お金がなくてもローンで、誰でも行くことができる」ようにするという。またマスク氏は、将来の入植者には「火星ではたくさんの仕事があるだろう」と述べた。

https://jp.techcrunch.com/2020/01/18/2020-01-18-elon-musk-shares-details-about-spacexs-starship-including-estimated-20-to-30-year-service-life/

2020年の軌道飛行までに大量のロケットを建造し改良を重ねる

イーロン・マスク氏は「SN1」の建造風景の動画をはじめ、新しい宇宙船の開発と年内に宇宙に飛ばす計画を進める中での考え方や、同社が取り組んでいる戦略についてツイートした。

マスク氏によれば、SpaceXは、このところ一貫した性能を示すようになり多少安定してきたFalconに比べて、Starshipの改良はずっと早いサイクルで進んでいるという。

Starshipは、巨大であるという点だけでも、今回のモデルがSpaceXにとって最大のチャレンジとなっている。現在のところ、StarshipはSpaceXにおける最大のロケットだが、それを短期間に何基も建造するというのは、工学的な観点からだけでも、実際に驚異的な冒険だ。世代間の改良点の多さや、最終的にSuper Heavyロケットブースターを取り付けることを考慮に入れるとなおさらだ。

サイズの大きさに加えて、この宇宙船にはSpaceXが目指している完全に再利用可能であることを目指しているため、次のフライトまでにすばやく開発を進めなければならないという性質もある。1回だけの使い切りロケットを作るのなら実に簡単(もちろん比較的という意味)だが、数十回あるいは数百回と再利用できるロケットの建造は、まったく別の話となる。

2020年内に軌道に乗せるつもりならば、SpaceXは試作機の建造、テスト、飛行のサイクルを早める必要がある。そのため同社は、生産をスピードアップするための増員も行っている。

https://jp.techcrunch.com/2020/02/22/2020-02-21-spacex-anticipates-building-many-rockets-as-it-iterates-starship-towards-orbital-flight-this-year/

スペースXの「衛星インターネット」、収益は火星移住ミッションへ

イーロン・マスクが設立したスペースXは、「スターリンク」と呼ばれる衛星コンステレーション(衛星の群れ)で、衛星インターネット網を構築し、地球上の全てのエリアにネット接続を提供しようとしている。

同社が既に打ち上げた衛星の数は300基に達し、2020年の終わりまでにさらに1000基以上を打ち上げる。しかし、関係者の多くが今後、衛星同士が衝突する危険を指摘しており、既存の衛星よりも輝度が99%も高いスペースXの衛星がもたらす「光害」を問題視している。

昨年11月には2人の天文学者が、スターリンクによって天体望遠鏡による観測が妨害されたと報告した。ヨーロッパ南天天文台(ESO)の科学者らも先週、スターリンクが今後の宇宙研究の妨げになると指摘していたが、マスクはその考えを否定した。

3月9日、ワシントンDCで開催された2020 Satellite Conferenceの会場で彼は、スペースXが天文学者が懸念する事態への対処を進めていると述べた。

今回のイベントでマスクは、以前から噂されている、スターリンクの分社化計画が事実ではないことも指摘した。スペースXは将来的に人類を火星に送り込む計画で、スターリンクの事業から得た収益は、そのミッションに投資する予定だとマスクは話した。

スターリンクによる衛星インターネット接続サービスは、今年後半に米国とカナダで利用可能になる見通しで、グローバル展開に向けた準備も進んでいる。

https://forbesjapan.com/articles/detail/32886

スペースXが目指す、火星の地下コロニー建設

人間が火星で長く暮らすためには、地下深くに居住地を造ることが最も実現可能な選択肢の1つかもしれない。スペースXは、系列企業のトンネル掘削会社ボーリング・カンパニーの掘削機で地下トンネルのネットワークを構築し、そこに居住施設を造ることが最もいい方法だと考えている。

なぜ火星では、地下に住むほうがいいのか。火星の大気濃度は地球の100分の1しかない。従って、太陽や太陽系外の宇宙から、人体に害を与える宇宙放射線がほとんど遮られず地表に降り注ぐことになる。しかも地球と違って、火星には放射線を防御する磁場もない。気密性が高く、放射線を吸収する巨大なドームの建設にはかなりのコストがかかる。だから地下トンネルを掘ることが、火星に住む上で最も望ましい方法となり得る。

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/07/post-10602_2.php

火星コロニーへの移住は実現可能なのか、イーロン・マスク氏語る

火星は平均気温がマイナス50度程度と極めて低く、また大気は薄く成分もほとんどが二酸化炭素だ。さらに人体に有害な太陽風の影響を大きく受け、液体の水も見つかっていない。人が生存するにはあまりにも厳しい環境だろう。そこで、住居などの生活基盤をドームですっぽりと覆ったコロニーの建設が必要となる。

マスク氏は以前に、カーボンファイバーのフレームとガラスを組み合わせたドームを作り、その内部を加圧することで生存可能な空間が作り出せると説明している。コロニー建設には発掘用やトンネル採掘用のロボットが利用され、人の手を借りずとも自動で作業が進められる予定だ。

https://www.discoverychannel.jp/0000026697/

火星移住が前提 イーロン・マスク、脱石油と「狂気」

「スペースX」「テスラ」の共同創業者として知られるマスク氏の夢は「人類を火星に移住させること」だという。いや、彼の中では夢どころではない。実行目標や計画のレベルなのだろう。だが、火星移住が可能になるまでに、気候変動で人類が滅んでしまってはいけない。そこでマスク氏は、テスラで高性能のEV(電気自動車)を開発して排ガスによる地球温暖化を食い止めるとともに、太陽光パネルの生産を行い、再生可能エネルギーの普及に努めている。

https://style.nikkei.com/article/DGXZZO47281600S9A710C1000000/