空と宇宙の境目はどこですか?

国際航空連盟(Federation Aeronautique Internationale: FAI)という組織が、高度100kmから上を宇宙と定義しています。なお、米国空軍は80kmから上を宇宙と定義しています。

では大気圏とはどこまでを言うのでしょうか。

大気圏は対流圏、成層圏、中間圏、熱圏、外気圏に分けられ、外気圏は高度500kmを超えます。

つまり学術的には、スペースシャトルやISSが飛行している高度400kmあたりはまだ大気圏内ということになります。

NASAではスペースシャトルが地球帰還時に高度を下げてきて高度120kmに達すると大気圏再突入(Entry Interface: EI)と呼んでいます。これは、大気による機体の加熱が始まるあたりです。このように、地表から遙か宇宙空間まで無段階につながっているのですから、どこからが宇宙という境は実はありません。

そこで一般的には大気がほとんど無くなる100kmから先を宇宙としています。なお、大気とは惑星に存在する気体のことで、地球の場合それは「空気」と言うことになります。そして空気の成分は高度が高くなるに従って薄くなり、高層では太陽からの紫外線等によって分解され、原子状酸素(オゾン)が増えていきます。

https://fanfun.jaxa.jp/faq/detail/103.html

大気圏の特徴

「大気圏」は5つの層に分かれていて、各層は高度や温度変化によって「対流圏」「成層圏」「中間圏」「熱圏」「外気圏」とそれぞれ名前が付けられています。

「対流圏」高度0~12kmの範囲。緯度や季節によって平均温度が異なり、高度が1km上がると温度が6.5℃下がります。ジェット機が飛行する高度10kmあたりは、-35℃くらいです。「大気の循環」や「ジェット気流」「偏西風」など、大気の動きに関する現象があることが特徴です。

「成層圏」高度12~50kmの範囲。下部の高度12kmあたりの温度は-70℃ほどですが、高度が上がるにつれて高くなり、上層付近では0℃近くになります。「オゾン層」があります。太陽から放出される紫外線を吸収し、地表に降り注ぐ量を和らげる役割を担っているのです。

「中間圏」高度50~80kmの範囲。高度が上がるにつれて温度は下がり、上層付近は-90℃くらいです。

「熱圏」高度80~800kmの範囲。高度が100kmを超えたあたりから急激に温度が上がり、上層付近では2000℃に達することも。多くの人工衛星や国際宇宙ステーションは、熱圏を飛行しています。

「外気圏」高度800~1万kmの範囲。温度は熱圏からほとんど変化なく1000~2000℃くらいです。

国際的な取り決めでは、高度100km以上を「宇宙」と呼びます。

https://honcierge.jp/articles/shelf_story/6152

ホリエモンロケット「MOMO3号機」は高度113.4km「熱圏」へ

インターステラテクノロジズ(IST)は5月4日の5時45分(日本時間)、観測ロケット「MOMO」3号機の打ち上げを実施した。エンジンは離昇後、正常に燃焼。1号機が通信を絶った「Max Q」(動圧最大点)を越えても飛行を続け、同社は3度目の挑戦でついに目標の高度100kmを突破した。宇宙空間への到達は、日本の民間開発のロケットでは初めてとなる。

到達高度は113.4km、エンジン燃焼時間は118秒(ともに速報値)。5時50分頃に最高高度に到達し、5時54分頃に着水が確認できたという。2回の失敗を乗り越えての成功に、IST広報担当の笹本祐一氏は「やっと宇宙に届いた」と笑顔を見せた。

https://news.mynavi.jp/article/momo3-6/

アマゾン、グーグルも進める成層圏と低軌道からのブロードバンド

地球上には、インターネット接続や電話すら不可能な地域が今も多い。そこで、成層圏を飛ぶHAPS飛行機、地球低軌道(LEO)人工衛星などによる、高速インターネット接続サービスが検討され、実現に向かって進み始めた。

HAPSは、成層圏を飛行する航空機を指す用語だ。通常の飛行機が対流圏を飛ぶのに対し、HAPSは成層圏を飛ぶ。成層圏は気流の変動が少なく、飛行機を安定して長い期間にわって連続飛行させられるそうだ。

このようなHAPSを利用して、地上に基地局を設けることの難しい地域へインターネット接続サービスを提供する試みが行われている。

グーグルの兄弟会社、ルーンが開発しているHAPSは、飛行機でなく気球だ。

航空機メーカーのエアバスは、翼のソーラー発電パネルで発電した電力で飛ぶ電動プロペラ機「Zephyr」を使い、HAPSの可能性を検討している。Zephyrは無人航空機(UAV)で、固定翼タイプのドローンである。

HAPS市場には、ソフトバンク傘下のHAPSモバイルという日本企業も参入している。HAPSモバイルはHAPS通信サービスの実現に向けてルーンと提携しているほか、同様のサービス展開を検討しているフェイスブックとも協力関係にある。

HAPSは盛り上がっているが、気球や飛行機だけで広い範囲のカバーは現実的でない。低い高度で地球を周回するLEO人工衛星をけた違いに数多く軌道へ投入し、それらを連携させる衛星コンステレーションで、高速なインターネット接続サービスを提供しようとしている。この計画を実行している企業の1つは、イーロン・マスク氏率いるロケット打ち上げ会社、スペース・エックスである。

アマゾンは「Project Kuiper」という計画で数千機の衛星コンステレーションを構築し、高速なインターネットを実現させるという。

そして、フェイスブックにも「Athena」という計画がある。

グーグルやアマゾンなどの企業にとって、インターネットにアクセスできる人の数を増やすことは、事業拡大に直結する。

https://boxil.jp/beyond/a6548/

ガンダムとシャアザク、2020年東京五輪・パラリンピックを大気圏から応援

2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会が東大、宇宙航空研究開発機構(JAXA)などと協力し、人気アニメ「機動戦士ガンダム」のガンダムと“シャア専用ザク”が宇宙空間から大会を応援する企画「Gサテライト・宇宙へ」で、模型を載せたロケットが7日(現地時間6日)、米国フロリダ州のケープカナベラル宇宙基地から国際宇宙ステーション(ISS)へ向けて打ち上げられた。

バンダイが宇宙空間に耐えられるよう特殊樹脂などで製作したガンプラは、東大が中心になって開発した超小型衛星「G-SATELLITE」に搭載され、ISSへ物資を輸送するドラゴン補給船に。同補給船を載せたファルコン9ロケットは日本時間7日午後1時50分(現地時間6日午後11時50分)、予定通り打ち上げられ、順調に宇宙軌道に到達した。同補給船は日本時間9日午後8時ごろ、ISSに到達予定で、4月下旬に宇宙空間に放出され、5月上旬には最初のメッセージを地球に送る予定。

模型の土台には電光掲示板があり、「東京で会いましょう」など140種類のメッセージが日英仏3カ国語で映し出される。

衛星が日本上空を通過する際には2人の会話を傍聴するような形の音声も発信される。こちらは来年5~7月にYouTubeの大会公式チャンネルで公開予定だ。

衛星は大会終了の1~2年後に大気圏に突入、燃え尽きるため、国際的問題となっているデブリ(宇宙ゴミ)になることはない。

https://www.sanspo.com/sports/news/20200307/spo20030720260007-n1.html

2020年、宇宙の旅。〜高度100kmの宇宙へ〜

ヴァージンギャラクティック社をはじめ、amazonの創設者ジェフ・ペゾスがオーナーのブルーオリジン社などが開発を進めているのは、高度100kmの“準軌道”と呼ばれる位置まで上がる宇宙旅行。

宇宙ビジネスのために法律も整い始めているアメリカでは、民間企業もロケットの発着が行える宇宙港が10箇所あります。そのひとつ「スペースポートアメリカ」は、ニューメキシコ州が開港した宇宙港で、ヴァージンギャラクティック社の専用ターミナルが既に完成しています。出発の4日前には世界中から乗客が集合します。

「スペースシップ2」には約30箇所もの窓を設置しており、自由にいろんな角度から宇宙を眺めることが可能。高度100km地点からは、1,000km先(日本で言うと、およそ東京—九州間)までの地上を目視できると言われています。約4分間の無重力体験を終えると、往路と同様、約50分間かけて地球へ帰還します。

https://fin.miraiteiban.jp/2017/%E3%80%8C%E3%81%82%E3%81%AE%E6%98%9F%E3%81%AB%E3%81%AF%E3%81%84%E3%81%A4%E8%A1%8C%E3%81%91%E3%82%8B%EF%BC%9F%E3%80%8D-2020%E5%B9%B4%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AE%E5%AE%87%E5%AE%99%E6%97%85%E8%A1%8C/

大気圏外で遺灰を放出する「宇宙葬」

新たな散骨の舞台として注目されているのが宇宙である。ここ数年毎年開催されている葬儀産業の見本市「エンディング産業展」においても、宇宙への散骨に興味を示す人も増えている。

打上げ方法はロケットやバルーンなどがあり、散骨する量や高度などで、費用も大きく変わる。

手軽さという点で注目したいのは、ヘリウムや水素ガスなどを入れたバルーンで空高く打上げるタイプ。日本ではバルーン工房が有名だが、大がかりな装置もいらず、推力もいらない。それでいて、ひとり分の遺灰(2~2.5kg)なら上空40~50㎞ほどの成層圏まで運ぶことができ、自然に破裂することで散骨が実現する。

https://dime.jp/genre/857279/

これからは宇宙を利用する時代!ロケット、人工衛星から月面開発まで広がる新たな宇宙ビジネス

宇宙ビジネスというと夢のような話に聞こえるが、来たる2040年代、宇宙ビジネスの国際市場規模は100兆円を超えると予測されている。この数字は現在の医薬品市場に匹敵する規模。単純に比較はできないが、そのポテンシャルの大きさを十分に感じられるのではないだろうか。

●宇宙観光業:上空80kmに数分間滞在できるサブオービタル飛行や月周回などの宇宙旅行の予約が開始されている。実現すれば、関連するビジネスの幅がさらに拡大するだろう。

https://dime.jp/genre/834469/2/