宇宙法って知ってますか?

今、宇宙ビジネスが注目され始めています。人が活動するのですから、宇宙空間でも法律があるはず。いわゆる「宇宙法」などと呼ばれるものです。しかし、私たちは宇宙法についてよくわかりません。そこで今回は、法律という観点から宇宙をとらえ、そこから宇宙ビジネスの最先端に光を当てていきたいと考えています。日本では、ロケットの打ち上げの許可と、衛星のリモートセンシング画像に関する2つの法律が2016年に制定されました。(『人工衛星等の打上げ及び人工衛星の管理に関する法律』と『衛星リモートセンシング記録の適正な取扱いの確保に関する法律』。通称は『宇宙活動法』と『衛星リモートセンシング法』。あわせて『宇宙二法』とも呼ぶ)宇宙二法に先立つ2008年には『宇宙基本法』も制定されています。

https://found.media/n/n7b58a1a81a4e

宇宙基本法 (Wikipedia)

宇宙基本法(うちゅうきほんほう、平成20年5月28日法律第43号)は、日本における宇宙開発・利用の基本的枠組みを定める日本の基本法(法律)である。内閣に宇宙開発戦略本部を設け、宇宙開発の推進にかかる基本的な方針、宇宙開発にあたって総合的・計画的に実施すべき施策を宇宙基本計画として策定する。宇宙開発戦略本部の本部長は内閣総理大臣であり、副本部長として、内閣官房長官および宇宙開発担当大臣が充てられることとなる。日本における宇宙開発のリーダーを文部科学省から内閣総理大臣に移し、国家的な宇宙開発戦略を推進する体制を構築することが、本法の目的である。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%87%E5%AE%99%E5%9F%BA%E6%9C%AC%E6%B3%95

宇宙活動法とは

2018年11月15日、人工衛星等の打上げ及び人工衛星の管理に関する法律(通称:宇宙活動法)が施行されました。この法律は、民間宇宙ベンチャー企業の活躍を背景に

①宇宙条約の関係で国内法の整備が必要なこと

②制度インフラとして法整備が必要なこと

から制定されたものです。

https://www.rymansat.com/archives/7043

衛星リモートセンシング法とは

衛星リモートセンシング法の正式名称は『衛星リモートセンシング記録の適正な取扱いの確保に関する法律』(以下、衛星リモセン法)と言います。ざっくり言うと、衛星データの利用促進に向け、国の責務と共に高解像度の衛星データが悪用されないようデータの取扱いに制限を設けることや衛星データ取扱いに関する許可制度を設けることなどを定めた法律です。日本では民間事業者による衛星リモートセンシング記録に関するルールが整備されていませんでした。衛星データを利用する新産業や新サービスの振興、拡大のためにも、制度的インフラとして、衛星リモセン法の整備が重要となってきた訳です。

https://spacebiz.info/400/

マンガで分かる宇宙法体系

「宇宙法」というと、どのようなイメージを持つでしょうか?

「法律」というただでさえよくわからないものに「宇宙」というもっとわからないものを掛け合わせているのだから、全く意味不明のものに違いないという印象を持たれるかもしれません。

実は「宇宙法」という名前の法律があるわけではなく、宇宙に関するルールを定めた条約や国連決議、声明文、法律などをいろいろまとめて「宇宙法」と呼んでいます。

宇宙活動法とベンチャービジネス

日本は、1970年2月、世界で4番目に100パーセント国産の固体ロケット打上げに成功して以来、宇宙先進国の一角を占める地位を築いてきた。アジアでは日本だけが国際宇宙ステーション(ISS)の参加国であり、また、地球重力圏外にある小惑星のサンプルを地球に持ち帰る実験にも世界で初めて成功している。しかし、安全保障目的での宇宙利用を禁止する国内政策を2008年まで維持していたこともあり、宇宙ビジネスでは遅れていた。

近年、宇宙は富と安全保障の源泉であるということが世界の共通認識となっており、日本も宇宙という機会を喪失することは、ビジネス面だけではなく、国際安全保障において共通の責任を果たすという観点からも許されないと自覚するようになった。そのため2008年には宇宙基本法を制定して、日本の宇宙政策の一大転換を図り、防衛目的の軍事利用-例えば、懸念国の基地を偵察する画像偵察衛星の運用-を可能とした。同法はまた、政府が宇宙の産業化を促進するための方策を取ることや宇宙ビジネスを促進するための国内法を制定することを義務付けた。

https://www.nippon.com/ja/currents/d00294/

宇宙法とは何か、宇宙ビジネスを起業する上で知っておきたい法律まとめ

宇宙ビジネスの法律というと、「宇宙法」という言葉を聞いた方もいらっしゃるかもしれませんが、実は「宇宙法」という名称の法律はありません。法律家や法律問題に直面しているビジネスのプレイヤーが「宇宙法」と呼ぶのは、宇宙の活動に関連して問題となる法律の総体のこと。一口に「宇宙法」といってもそのレイヤーは様々であり、しかも、ひとつの宇宙ビジネスに全ての領域の「宇宙法」が絡んできます。これは、宇宙ビジネスが国境を超えるばかりか、国の主権が及ばない空間で展開されることが多いためです。宇宙ビジネスを行う上では多種多様な法的論点と向き合わなければなりません。

https://sorabatake.jp/10546/

宇宙ビジネスを支える伴走者 – 弁護士(スペースローヤー)

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どのくらいの人が、宇宙×弁護士というつながりにピンときたでしょうか。実は、宇宙関連の弁護士(スペースローヤー)は、今や宇宙開発、特に宇宙ビジネスにおいて欠かせない存在なのです。

これから国際的な宇宙産業の中で日本が残っていけるかは、今にかかっていると思っています。宇宙開発を民間企業が独自に進めるには、ある程度政府が補償をつけてサポートしないと難しいと思っています。これまでは国家プロジェクトとして、JAXA(宇宙航空研究開発機構)が民間企業に業務を一部委託することで宇宙開発が行われてきました。これから先、民間企業が新たに宇宙産業へと参入する場合でも、すべてのリスクを背負うのでは参入のハードルが高く、なかなか手が出せません。政府が、事故があった時の損害の一部を負担したり、適切な国内法をつくって、それに則って許認可を出すような仕組みにして、国からのゴーサインが必要だと思っています。規制はない方がいいと思われるかもしれませんが、たとえば有人宇宙飛行の場合、日本には規制がないから自由にやれるということではないのです。むしろ、適切な規制があった方が資金調達もしやすく、そのルールさえ守ればいろいろなことができるようになるのです。このように、宇宙ビジネスを進めるにあたって国内法は重要ですが、ベンチャー企業の勢いがあるからといって、すぐに国内法ができるわけではありません。事業の実現性が見えた企業が具体的に何社か出てきた時に、ようやく立法へと動き出すのだと思います。

https://news.mynavi.jp/article/20200225-981649/